昔々…ではないですが、アフリカのタンザニアというところに小鹿の超人がおりました。彼は国の大自然の中ですくすくと育ち、国の中では一番の実力を持つ超人に育っていきました。

 その頃世界中では悪い超人たちが大勢暴れていて、世界の超人達は人間を守るためにヘラクレスファクトリーという学校で修行する事になりました。もちろん彼も入学し、そうした悪い超人たちを倒すために戦おうと決心しました。そのためにはこの国だけではなく。宇宙一強い超人にならなければいけないと思いました。彼はその決意の元、一生懸命良く学び、ヘラクレスファクトリーでは一番の成績で卒業をしました。

 ところが、地球に来てみると全く状況が変わってしまいました。彼は面白い遊びを見つけて怠ける様になってしまい、ヘラクレスファクトリーの後輩達と試合をして、その結果によっては入れ替えをすると言われてしまいました。彼はジェイドというドイツの超人と対戦しましたが、彼にいい様に弄ばれて、最後には開きにされてしまいました。結局この入れ替え戦では後輩の中に悪い超人が混じっていた上、その悪い超人を今まで成績が一番悪く馬鹿にしていた万太郎が倒して先輩のメンツを守ったのですが、彼のメンツは丸つぶれでした。

 その後は遊びは少し抑えて、きちんと彼は訓練をする様になり、また名誉挽回のチャンスがめぐってきました。超人オリンピックです。彼は一生懸命頑張って、最終予選まで残りましたが、いつの間にか存在を消されてしまいました。

 そうしてその後は自分を倒したジェイドとも仲良くなって訓練などを一緒にしながらまた一生懸命チャンスが巡って来るのを待ちました。今度はデーモンシードと言う悪い超人が出てきて、万太郎の従者とも言うべきミートの身体をバラバラにしてしまったのですが、その身体を取り返す戦いは『アイドル超人』と名乗った元悪い超人達の集まりに取られてしまい、自分はその後戦いに参加した万太郎のスパーリング相手しかできず、しかも一番強いアシュラマンを倒すためとはいえ、恥ずかしいロボットアームまで着けなければいけませんでした。それで結局万太郎は勝てたのでいいのですが、そろそろ自分も活躍したいと思いました。

 そして次のチャンスは時間超人という時間を越えて悪い事をする超人達との戦いでしたが、ここでも彼は存在を忘れ去られたのか、仲間に入れてもらえませんでした。そうして彼は今でも出番と活躍を、ひっそりと待っているのです。

 彼がこれから活躍できるかどうか。…それは神(ゆで)が彼の存在を思い出すか否かにかかっているのです。

――彼が活躍できる様、神(ゆで)に祈りを――