あたしは小次郎さんと別れてから、半分夢見心地でマンションへ戻った。小次郎さんは雄介さんとはもちろん、柊司さんとも違う想いで私を想ってくれているのが良く分かったから――最後に残った暖かな唇の感触で、大げさだけど、この人ならあたしは自分の全てを捧げても後悔はしないだろうと思えた。そう、この恋であたしは破滅しても後悔はない。最後の言葉とキスでそれ位想ってもいいと思える位、小次郎さんはあたしの事を大切に想ってくれているのが良く分かったから――あたしは幸せな気持ちのままベッドに入り、しばらくぶりに安らかで深い眠りに就いた――
それから数日後、仕事をしていると柊司さんが青い顔をして社長室へ入って来た。その様子が不思議で、あたしは問い掛ける。
「どうしたの?」
柊司さんは青い顔のままだけれど、冷静な口調であたしに声を掛ける。
「すまねぇ…しくじった」
「何が?」
「…これを読んでくれ」
「何?…あ…!」
それはゴシップで有名な雑誌で、柊司さんが見せた記事はあたしと小次郎さんのもの。その記事の内容はほとんど小次郎さん中心だったし、あたしは顔を隠されていたけど、記事の内容からこの『美人社長のA子さん』があたしだと気付かれるのは時間の問題だった。それに記事の内容も小次郎さんとあたしの関係はかなり歪曲されて、良くいえば不道徳、悪く言えば下品なゴシップとして取り上げられていて、こんなものが出回ったら片岡常務派においしいエサを撒くだけだ。しかも困った事に、うちの顧問弁護士の結城は、表には隠してはいるけれど『女に企業経営は無理だ』という古い体質で、片岡常務の肩を持っている事はとっくに柊司さんの調べで分かっている。もし内紛に発展したらあたしもそうだけど、小次郎さんにも下世話で多大な迷惑がかかるのは明白だ。あたしはこの恋で破滅してもいいけれど、小次郎さんまで迷惑をかけるのは本意じゃない。自分で撒いてしまった種とはいえ、どう刈り取ろうか――沈痛な表情を見せたらしいあたしに、柊司さんは宥める様に声を掛けてくれる。
「そんな顔するんじゃねぇ。俺も自分で火種を作った挙句揉み消せなかったせいで少し頭に血が上ってたが、起きちまった事は仕方ねぇ。これから起こりうる事全てをシミュレートして、対応策を考えるぞ。この雑誌なら本当は明日発売だから、多分マスコミやあちらさんは明日仕掛けてくるだろう。だから佐倉と光流を呼べ、先手を取る。…それに良く考えると、これは逆にチャンスかも知れねぇぞ。会社の志を汲みとらねぇ、自分の欲だけに動く悪い膿を出し切っちまう」
「そうね…分かったわ」
あたしは内線をかけて佐倉さんを呼び、携帯で接待に出ていた弟の光流に帰ってきたら社長室に来る様に連絡をとると、まず佐倉さんと三人、そして光流が来てからは四人で対策を話し合った。
そして翌朝。あたしはいつもより念入りにメイクをし、スーツも厳選する。今日は本格的な戦闘だから、それに見合った武装をしなければ。そして、出陣の意味も込めてハイヤーで会社へ向かった。社屋に着くと、案の定いくつかのマスコミが雑誌の記事の事で押しかけていた。あたしがわざと堂々と正面玄関へと向かっていくと、気づいたマスコミの記者やレポーター達が何とかあたしからおいしいネタを搾り取ろうと群がって問い掛けてくる。
「犬飼監督と抱きあってらしたのはあなたですよね!あの記事に書かれた事は本当なんですか!?」
「犬飼監督とはいつからの付き合いなんですか?」
群がってくるマスコミをすり抜けて正面玄関に入った所で、柊司さんと佐倉さんがあたしを出迎える。あたしはそこで振り返ると、精一杯艶然とした微笑みで一言優雅に答えた。
「ノーコメントですわ」
そう言ってくるりと踵を返すと、あたしはそのまま社屋へ入る。マスコミは一旦すっと波が引く様に沈黙した後、あたしを追おうとしたけれどそこで柊司さんと佐倉さんがうまく引き止める役目を負ってくれる事になっているので安心して任せ、振り向かずまっすぐ前を見据え、社長室へ向かった。社長室には既に光流がいて、入ってきたあたしに苦笑して言葉を掛ける。
「本当に来たね。…全く、人の恋愛事であそこまで騒げるなんて、まだ日本は平和な証拠だよ」
「そうね」
「でも…『勝負』は始まったばっかりだからね。気を抜かないで、社長…いや、姉さん」
「ありがとう…光流」
そうして話していると、柊司さんと佐倉さんが社長室へ入ってくる。
「ご苦労様。大変な役目させたわね」
「いいえ。社長を守るのが私達の使命ですし…何より、御館さんの態度、震え上がる位でしたけど小気味いいものでしたよ。社長や専務に見せてあげたかったです」
「佐倉、お前だって結構やったじゃねぇか。記者連中、びびってたぜ〜?」
「そうね」
そう言うと二人は笑ってハイタッチをする。その様子に光流が問い掛ける。
「何をやったんだい?二人とも」
光流の問いに、まず柊司さんが悪戯っぽい表情で言葉を返す。
「入ろうとしたマスコミに佐倉がな、『ここから先は関係者以外立ち入り禁止となっております。マスコミの方はお入りにならないで下さい』ってこう下目使いに睨みつけてビシーっとかましてな。記者連中その迫力に圧されて黙りこくっちまって」
その後を引き取る様に、佐倉さんが楽しげに言葉を続ける。
「そこに御館さんが絶対零度の視線で、でも表情は微笑みながら『それから、これ以上社長から話す事は一切ございませんので、お引取り下さい』ってやったら、もう記者はそれに震え上がっちゃいまして。すごすご帰っていきましたよ」
「さすがわが社の敏腕社長秘書と常務。ナイスコンビプレーだったね。ありがとう、二人とも」
二人の言葉に光流は嬉しそうに二人にお礼を言うと、二人はそれぞれ言葉を返した。
「いえ、これが私達の仕事です」
「それに、これで終わりじゃねぇぞ。むしろ始まりだ」
「そうね…三人とも、もしあっちが仕掛けてきたら援護頼むわ」
「ああ」
「はい」
「分かった」
と、不意に内線が入る。あたしが出ると受付からで、心底困った口調で話し始める。
『社長、どうしましょう。『どうしても杉浦彰子社長に面会したい』とおっしゃる女性が来社して受付から動かなくて…名刺には弁護士とありますが、本当かどうか疑わしくて…』
「どうして?名指しで私と渡り合おうって言うのだから、まさか経歴詐称する人、そういないでしょう」
『でも…あの…実は、その方お子様連れでいらしているんです。普通、弁護士でしたら子供を連れてなどいらっしゃらないでしょう?でも何と申し上げても譲らない感じで、どうしたらいいのか…』
「子連れで…?」
あたしの言葉にすぐに柊司さんが反応して、あたしに声を掛ける。
「彰子…多分『あいつ』だ。まったく、娘が病み上がりだってのに、騒動知っていても立ってもいられなくなったらしいな。受付に確認してみろ」
柊司さんの言葉に、あたしも『ある事』に思い当たり、電話口の受付嬢に問い掛ける。
「それで、その弁護士って名乗っている女性の所属と名前は?」
『あの…名刺によると夏木法律事務所の宮田文乃とおっしゃる方らしいですが…』
まさかこの人まで、と思っていた嬉しい名前に、あたしはすぐに答える。
「大丈夫。その人の身分は私が保証します。お通しして」
『…はい』
そうしてしばらくすると、小さな女の子を抱いた柊司さんと同年代位の女性が案内されてやって来る。そうして社長室に入りあたし達だけになった所で、にっこり微笑んで口を開く。
「ごめんなさい。本当なら美月を預けてからって思ったんだけど、その時間も惜しくって連れてきちゃった。…事情は大体察してる、あたしも力になるわ。妹がいつもお世話になっている恩を、ここで返させて頂戴」
「文乃さん…」
「文、そりゃいいが美月をここに連れて来たのはまずかったんじゃねぇか?うちの社のキッズルームは外部には開放してねぇし、そうでなくてもまた熱上がっちまったら、保育園行ける様になるのがまた遅くなるぞ」
「大丈夫。もう今休んでるのは同じ症状が保育園で流行ってるから大事を取って下さいって先生に言われたからだし。…それにね、本当の事言うとこれは美月の要望でもあるのよ。この子ったら、あたしが今朝のニュースと雑誌見て驚いてるのとテレビ画面の向こうで彰子さんがマスコミに囲まれて困ってる様子見たら、急にバンバン机叩き出して行こう行こうって急かすんだもの。…ね〜み〜ちゃん、み〜ちゃんもお姉ちゃんを励ましに来たんだもんね〜。ほら、励ましてあげようね〜」
「あ〜、ね〜、い〜こい〜こ」
そう言うと文乃さんが抱いていた美月ちゃんはにっこり笑ってあたしの頭を撫でた。取るものもとりあえず来てくれた文乃さんの真っ直ぐな思いやりと、詳しい状況は分からなくても周りの雰囲気であたしが大変だと分かって励まそうとしたらしい美月ちゃんの純粋な思いやりが嬉しくて、あたしは思わず涙ぐみそうになる。それを見た柊司さんが静かに肩を叩いて言葉を紡ぐ。
「ほら…泣くな。お前には敵も多いが、これだけ頼りになる味方もいるんだぜ?胸を張って闘おうや」
「ええ…そうね」
そう言うとあたし達は文乃さんも交えて新たなる、そして更に綿密な作戦を練った。
予想通り、お昼近くに緊急役員会議を開くという連絡が入った。どうやらマスコミ騒ぎで浮き足立った役員達を引き締める意味もあって、会長――おじい様が召集したらしい。あたしは美月ちゃんを佐倉さんに任せて柊司さんと光流、そしてオブザーバーに文乃さんを連れて役員会議に出席する。案の定会議が始まるや否や、片岡常務が発言する。
「今回の事は、わが社のブランドに著しく傷を付けるものです。しかも社員の模範にならなければならない本社社長が起こした不祥事、これは社長が自ら責任を取って頂かないと社員に示しがつきません」
それに対抗する様に、私の側についている多村常務が発言する。
「あの様な低俗な雑誌に振り回される方が、わが社のブランドを傷付ける事になります。あの様な記事、無視をしても問題ないでしょう」
その他、役員がそれぞれの意見を言っていく。柊司さんは『カード』の効果を最大限に発揮するために、ここではあえて黙っていた。一通り意見が出尽くした所でおじい様は私に問い掛ける。
「…それで、彰子。実際はどうなのだ。あの記事は本当の事か」
あたしはその言葉に、静かに答える。
「…半分は本当で…半分は…嘘です」
あたしの言葉に、片岡常務はわが意を得たりとばかりに発言する。
「社長もこの通り認めております。会長、やはりここは…」
「黙らんか、片岡常務。彰子の話はまだ全て終わってはおらん。…彰子、その答えの意味を教えておくれ」
「はい。…私が犬飼小次郎監督に想いを寄せ…あちらも私に想いを返してくださったのは事実です。でも…あの記事に書かれた様なふしだらな関係では決してありません。名誉毀損で訴えても充分勝てる証拠もあります」
「しかし…この様な事で私は動けますまい」
予想通りの結城の反応に、あたしはふっと微笑んで、用意していた作戦の『カード』を一枚出す。
「ええ。私もこの様に些末な事で、あなたの手を煩わせようとは思っておりませんわ。自分で撒いた種は自分で刈り取ります…宮田さん」
「はい」
あたしが文乃さんを示すと、文乃さんは立ち上がって一礼し、役員達に挨拶をした。
「ご挨拶が遅れ、申し訳ありません。この件に関しまして彰子社長から依頼を受けました、夏木法律事務所の宮田文乃と申します」
文乃さんの名前を聞いて片岡常務始め、何人かの役員がざわめく。おじい様も眉を上げ、文乃さんに話しかけた。
「『夏木法律事務所の宮田文乃』…というと『民事の女騎士(ワルキューレ)』と称される程の法曹界では有名な敏腕弁護士ではないか。その様な腕のいい弁護士が、何故この様に低俗な案件に手を染める」
おじい様の問いに、文乃さんは真っ直ぐにおじい様の目を見詰めて答える。
「私がその様な二つ名で呼ばれているか私自身はは存じ上げませんし、その名の通りの腕なのかも自分では分かりかねますが、一つだけ言える事があります。私はこの案件を低俗だとは思ってはおりません。彰子社長の…ひいては女性の尊厳を傷つける事を防ぐための、大切な案件だと思っております。ですからお受けしたのです」
文乃さんのその口調と眼差しであたしはその言葉が本気だと分かった。文乃さんはそこまで考えて、あたしの所に駆けつけてくれたのか――あたしは今更ながら文乃さんに感謝し、心の中で頭を下げた。おじい様は文乃さんを見詰め返すと、小さく溜息をつき、口を開く。
「どうやら本気で言っておる様だの。…宮田女史、儂としてはこの件、穏便に済ませたいのだが…そうはできんか」
「いいえ。私が依頼を受けた内容はあくまで『これ以上マスコミがこの件で悪質な記事を書く様なら対応してくれ』という事ですので、穏便に済むならば私の出る幕はありません…それに、穏便に済ませられるとも確信しております…御館常務の調査結果を読む限りでは。常務、お願いします」
そうして文乃さんが柊司さんにバトンタッチすると、柊司さんはこの件の『ジョーカー』と言ってもいい『カード』を出した。これは一か八かのギャンブル、下手をすると私は破滅だ。けれどうまく行けば――
「では…私の調査結果によると、この件を雑誌に売り込んだのは浅見雄介…以前社長が交際していた男です。浅見は自らの素行が原因で社長に別れを切り出された事を逆恨みし、犬飼小次郎との関係を歪曲してマスコミに売り込み、社長の唯一の休憩場所であるバー『ノラ』の存在も同時に売り込みました。そしてそれを多額の報酬とともに依頼したのは…片岡常務、あなたですね」
「な…御館常務、あなたは何の根拠でその様な事を…」
狼狽する片岡常務に、柊司さんは冷徹な眼差しと口調で言葉を重ねる。
「こういう事を依頼するなら、もう少し頭が切れて口が固い人間を選ぶ事ですね。ちょっと高い酒で口を湿らせて、ダメ押しに報酬で滑りをよくしたら、この通り全て話してくれましたよ」
そう言うと柊司さんはレコーダーを出して再生する。と、雄介さんが事の次第を楽しそうに話す音声が聴こえてきた。そして『あの女が俺を馬鹿にした報いだ』とも言っているのも――あたしはヤケになっていたとはいえ、こんな最低な存在だったどころか『敵』が差し向けたトラップとも気付かずに付き合っていたのか、と自分で自分が情けなくなったけれど、ここではそれを見せずに、毅然とした態度で前を見据えていた。やがて再生が終わると、柊司さんは静かに、しかし冷徹に言葉を紡ぐ。
「社長の恋愛及び結婚が社の運営や社風に色濃く関わってくる事は、社長自身重々承知しています。但し、今回の件はこの証言で分かる通り、プロ野球チームの監督という責務をこの年齢で任されている程の、公私ともに信頼に足る男を貶める事で社長までも貶めている上、大げさなスキャンダルに仕立て上げる事で社長を追い落としてこの会社を意のままに操ろうとする意図から行われた企てであると明白になりました。故に私はこれを証拠として、社に対する造反で片岡常務の罷免を望みます」
「…」
片岡常務はもう何も言えなかった。おじい様もしばらく黙っていたけれど、やがて静かに重い口調で『決断』を口にする。
「…良く分かった。これで全ては決まったな」
「会長…!」
「黙れ。会社をものにしたいのなら姑息な手など使わず、真っ向から彰子に立ち向かえ。そうしなかった上に露見したお前の負けだ。…今回の件に関して彰子は処分なし、片岡常務は造反で罷免、後日処遇は通達する。それまでは謹慎だ。以上、役員会議を終える。彰子…お前はこの後会長室に来る様に」
そう言うとおじい様は立ち上がって出て行った。片岡常務はうなだれたまま、片岡常務派の人間はこれからどうなるのかと浮き足立っているのが分かる。あたしと光流と柊司さんと文乃さんは目配せをして会議室を出て行き、一旦社長室に戻ると佐倉さんも含めて喜びの声をあげる。
「良かった…切り抜けられたんですね、社長」
「ああ、会長のあの様子なら彰子は本当にお咎めなしだ。しかも会社の魔物を退治できて一石二鳥だぜ」
「御館さんの『ジョーカー』がどうおじい様に受け取られるか心配だったけど、いい方に行ったね、姉さん」
「確かに。柊の調査結果の報告の仕方もいい方に作用したわ。み〜ちゃん、お姉ちゃんこれで大丈夫になったからね〜。ばんざ〜いしようか〜」
「ば〜い」
文乃さんの言葉と身振りに合わせて、美月ちゃんが幼い言葉とともに嬉しそうにバンザイの様な仕草をする。あたしにいい事があったのは分かったみたいだ。でもあたしは一つ引っかかっていた。おじい様があたしを会長室に呼び出している――その真意は何だろう。それを知るためにあたしはおじい様のところへ行く事にした。あたしはそれを口にする。
「とはいえ、おじい様はあたしを呼び出してる。小次郎さんの事で何かやっぱり言いたいのかもしれない。それを知るためにも…行ってくるわ」
「…そうね」
「…行ってこい。それで自分の想いを会長に全部ぶつけて来い」
「ええ」
そしてあたしは会長室に向かった。
…はい、今回は彰子さんメインの話です。前回の小次郎兄さん編が出来た時点で構想はすでに出来上がっていました。
ここはスキャンダルのその後を書くにしても時代劇形式、勧善懲悪でいきたくて、主人公(彰子さん)、悪代官(片岡常務)、悪徳商人(結城弁護士)、チンピラヤクザ(第一回にちょこっと出た元彼雄介氏)、お殿様(彰子さんのおじいさん)、そして主人公を助ける助さん格さん達の役割として御館さん、佐倉さん、弟の光流君(はい、元ネタは『あれ』です・笑)、文乃さんなどを散りばめて舞台を整えてみました。
そして皆の可愛いマスコット(笑)、美月ちゃんも登場。最近美月ちゃんブームが作者の中で起きていて、本当にパタパタ元気に可愛く動いてくれて有難い限りです。最後にここで新設定、まあ弟の名前とか会長さんとかはあれとして、文乃さんの所属法律事務所名と二つ名がここで登場。法律事務所の名前は私が好きな市川ジュンさんのマンガ『この星の夜明け』の主人公、夏木旭嬢から。そして二つ名は…いや、宮田一家の宿命として(爆笑)、二つ名はつけないとなと思いまして。最初は『女騎士』の部分がカタカナでそのまま『ワルキューレ』だったのですが語呂はともかく文字的に体裁が悪く、『女武者』『巴御前』なども候補に挙げたのですがどれもしっくり来ず、最終的に添字という形に。もしこれが(絶対ないでしょうが)同人誌にでもなるとしたらその時はルビにします、はい。
[2012年 05月 27日改稿]